子供たちに”学ぶ喜び、生きる喜び”を味わわせ、悩みや苦しみを分かち合える仲間づくりを支援します
一般社団法人 育学舎こころん
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しつけと甘やかし

子育てをするときにお母さんが、
迷うのは、しつけと甘やかしの問題
ではないでしょうか。

小学2年生の担任をしていた時です。
しっかりした女の子がいました。
しっかりしすぎてなのか、
人の行動が気になるのか、
クラスの友だちへの口調が厳しく、
孤立しがちでした。
一人でいることが気楽
という子どもだったので、
特に大きなトラブルが
あるわけでもなかったのですが、
ケガをすることが多くありました。

記憶にあるのが、
授業が終わってあいさつをしようと
起立をした時に、
どういう行動をとったのか
よくわかりませんでしたが、
狭い机と机の間で前に滑って
顎を自分の椅子の背もたれで強打し、
あごの下を切るケガをしました。
病院で数針縫うケガでした。

病院から家に帰る前に
お母さんと話をしました。

その中で、お母さんは、
「もう2年生なんだから、
自分で何でもできないといけない
と思って、着替えも、お風呂も、
寝るときも全部一人でやらせています。
ケガしないように、自分で考えて
行動することができないかな。」
と話しました。

私の子どもは、
小学3年生と1年生だった
と思います。
まだまだ、着替えも
用意していましたし、
一緒にお風呂も入っていたし、
寝るときも一緒に寝ていました。
「2年生なのに・・
もう?一人でやらせているのか。
早いんじゃないのかな。」
と思いました。

数年後、臨床心理士の先生の
研修を受けていた時に、
「子どもに手を出しすぎるかどうか、
迷ったときには、
手を差し伸べてください。
出さなくて困ることはあっても、
出して困ることはそんなにありません。
必要がなければ、
子どもの方から、
その手を拒んでいきますから。」
と先生は、おっしゃいました。

私が、子どもを産んだ頃は、
母乳を母の方から離す
”断乳”させていましたが、
最近は、子どもの方から離れていく
”卒乳”に変わっているようです。
その考え方で子育てをしていく
ということだと思います。

自分で自分のことができるように
”しつけ”ていかなければなりませんが、
子どもが拒むまでは、
親の愛情が満たされておらず、
満たされるまで
愛情ををかけ続けていかなければならない
ということです。

愛情が満たされないままでいれば、
大人になっても、
満たされない状態でいるので、
大人になっていても、
親に甘えてくることになります。
大人になってからでも
取り返しはできるそうなので、
「足りていないかな?」と思ったら、
いつでも、親は愛情をかけてあげればいい 
ということですね。

子どもへの愛情は足りていますか?

私も・・・この後、
遠くに住む長男にメールしてみよう
と思います。