子供たちに”学ぶ喜び、生きる喜び”を味わわせ、悩みや苦しみを分かち合える仲間づくりを支援します
一般社団法人 育学舎こころん
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自閉症スペクトラムの理解

私が、自閉症の診断がある子どもと向き合ったのは、
15年ほど前のことでした。

それまで、自閉症や発達障がい
といわれている子どもたちと
関わったことは、もちろんありましたが、
特別支援学級の担任として、
直接指導計画を立てて
実践していくのは、初めてでした。

言葉が1単語で、限られた単語しか
発することがない子でしたので、
突然泣きわめき怒り出す毎日を送っていました。
私は、何に怒れてしまっているのか、
何を訴えたいのか・・・
「これが欲しいの?」「これが嫌なの・」
「こうしたいの?」何を言っても、
横に首を振って泣きわめいていました。
唯一、こちらに要求してくる単語は、
「おんぶ」でした。
1年間、「おんぶして。だよ。」
と声をかけながら、
毎時間のように廊下を泣き止んで、
気が済むまでおんぶをして過ごしました。

学習についても、教えたことを
指示通りに動くことをするものの、
理解するというところには、
なかなか行きつきません。
思いつくいろんな教材を作っては、
しばらく続けて理解できるかどうか・・・
子どもの一つ一つの動きや
反応にヒントがないか・・・
数の概念がまだ、理解できていなかったその子に
「1」は1つということを
理解させることに毎日毎日・・・
リンゴをつかったり、おはじきを使ったり・・・
そんな子が、「あれ?もしかしたら、わかったかも!」
と思えたとき、
そして、「完全に理解している!」
と思えたときの喜びときたら・・・
今まで教師として教え
てきた中で、
こんなにうれしく思ったことは
ありませんでした。
その年の年度末の春休み。
今考えれば疲れたんだと思います。
5日間熱を出し、毎日点滴を打ちに病院へ
通ったことを覚えています。

2年目からは、そんなに苦労はしませんでした。
私がその子に伝えたいことをその子は、
察するようになっていました。
そして、なによりその子が私に
訴えようという行動が出てきたのです。

その子と接し、保護者と話したことが、
今でも私の生きる姿勢や考え方にものすごい
影響を与えてくれています。