私が、教師をしていて
実感したことです。
施設の子どもたちを
見ていたあと、
通常の学校に
転任して一番初めに
感じたことは、
愛してくれる家族がいるだけで、
幸せだなということでした。
ちょっと、
トラブルがあったとしても、
守ってくれる家族がいるだけで、
こんなことひょいっと
乗り越えられちゃうな~って
毎日が、楽しかったことを
覚えています。
しかし、数年して、
保護者と懇談を重ねていくと、
どの保護者も真剣に
悩んでいて、
心配をしていて・・・
例をあげたら、
キリがないんですけど・・・
例えば、
あるお父さんは、
「宿題をお母さんが見ていても
なかなかやれないので、
私が、仕事から帰ってきて
できるだけ見ているんです。
でも、毎日は見てあげられないから、
どうしたら自分で
やれるようになるかと・・・」
夜遅く帰ってきてから、
宿題を見てくださっている
とのことでした。
あるお母さんからは、
「そろそろお金を
自分で管理できるようにと、
お父さんとおこづかいを
与えようと話しているんだけど、
どれくらいの頻度で
どれくらいの金額を
与えるのが良いのか、
わからなくて・・・」と、
私の子どものお小遣いを
参考にしたいと
おっしゃっていました。
他にも、
「学校では、毎年
誉められることが多くて
ありがたいんですけど、
家では、兄弟げんかもするし、
乱暴な言葉遣いをするので、
誉めてあげることが
できなくて・・・」など。
学校では、何も問題なく、
毎日頑張っているという
子どもたちの保護者でも、
悩んでいらっしゃる方々が
結構いました。
もちろん、
トラブルが多い子や
不登校傾向、
障がいについての相談は、
たくさんありました。
母親として、
これで間違いない
と決断して叱ったり誉めたり
しながら育てていても、
毎回のように
「これで良かったのかな」とか
「叱らなかった方がよかったかな」
とか・・・
いつもいつもではないけれど、
心が揺れる瞬間が
何度何度も
私は、ありました。
子どもが大きくなった
今でも、まだ
心が揺れることがあります。
母の介護をして、
私の母も、
私や弟のことを想いながら
この世を去っていったんだろうなぁ
と、感じました。
最後は、悩むというよりは、
後悔や自負の思いが
乱れていたんだろうと
思っていますが・・・
母親は、とても強いです。
が、一人の人間としては、
弱い人ばかりです。
子どもの前では、
いつも強い母で
いられるように、
支え合いが大切だと
思っています。
母親自身のためにも、
子どものためにも、
世界中の悩み、
心揺れる母たちが、
子どもの前では、
強い母でいられることを
願います。